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「…ジン、あいつ銃を持ってる」
アリスに声をかけられて視線を下に移す。
すると確かにその両手には、銃が一丁ずつ握られていた。
その手に銃があった事によって、先ほどの銃を撃った人物が彼だったと分かる。
「――お前は、何者だ?」
無表情のまま見つめてくる青年。
その彼にジンは警戒心を解かずに問いかけた。
改めて青年を見ると、この辺の者では無い事が分かる。
長い金糸の髪に紫暗の瞳。そしてその手に握られているニ丁の銃は、この世に無いような珍しい型の大きめな銃。
「…………」
ガチャリ
「なっ?!銃を降ろせ!」
再び銃口を構えたその先には、赤ちゃんを抱き抱えたままの先ほどの女がいた。
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