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「ミイル!!」
まるで先程の出来事を一時停止しているかのように、突き飛ばした姿のまま石化していた。
「ミイ…っ?!」
ガキィィン…――
とっさに近付こうとしたが、一度魔法陣の外へ出てしまった少年には中へ入る事など許される筈も無く…。
それ故に結界に阻まれ、外から中の様子を唯見ている事しか出来なかった。
「っ、ミイル!ミイ…」
『これは君の弟かい?』
「―――――っ!!!」
紅い瞳が見下ろしてくる。
結界によって二人の間には見えない壁がある筈なのに、それをモノともしない威圧感が押し寄せてきた。
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