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『黙ってたら分からないではないか、少年。コレは君の弟かい?』
悪魔がもう一度聞いてきた。
「…そう、だよ」
怒りよりも憎しみが。憎しみよりも怒りが心の中で渦巻く。
「――っ、弟は関係無いはずだ!早く…早く元にもどせ!!」
『それは出来ない相談だね』
「なんでっ…」
『俺的には君の魂が欲しかったのだが…この子の魂もなかなか質が良い』
その言葉に目を見開く。
悪魔の言わんとしている事が、何となく分かってしまったからだ。
「――まさ…か」
警告信号が頭の中で煩い程に鳴り響く。
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