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私はそれを見てタウラスから離れた。
「…待て、レナ」
武蔵さんが此方へと歩み寄る。
その目は鋭く真っ直ぐだった。
「おや。貴方が武蔵様ですね。何かご用ですか?」
微笑むアリエスに武蔵さんは相変わらず鋭い目線で睨む。
「…貴様、何が狙いだ」
武蔵さんの質問にアリエスはタウラスを指差す。
「ですからタウラスを引き取りに参ったのですが…何か問題でもお有りですか?」
「ぐっ…」
タウラスが悲痛の声を上げた。
「…悪いがコイツは渡せん。聞きたいことが山程有るのでな」
武蔵さんは私とアリエスを交互に見る。
「ほぅ…聞きたいこと…。武蔵様、私で良ければお答え致しますが…」
「なら聞かせてもらう、アリエス」
背中を冷や汗が流れるのを感じた。
「【Zodiac】とは、何者だ」
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