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「おやおや、武蔵様。「敵」とは大層なお言葉を…」 「黙れ。ならば問おう。いきなり現れ、拳を振るったのはソイツ…これの何処が友好的な態度だ?」 アリエスはクスリと笑う。 「…何が可笑しい」 「いえ、失礼致しました。流石タウラス…と思いまして。彼、後先考えないんですよ」 「うる…せぇ…」 アリエスは微笑む。 「それに武蔵様。どうやら貴方は手加減してくれた様じゃないですか」 アリエスはしゃがみこみ、倒れたタウラスの背中を指差す。 「傷が全て急所から外れています。出血してはいますが大した事はない…と見受けましたが?」 私はえっ…と小さく呟く。 「…武蔵は最初から殺すつもりなんて無かったんだね」 横に居るソル君に私は小さく頷いた。 「…それよりアリエス。話は終わってはおらん。「能力者の集まり」…だと?…なら何故レナを狙った?」 武蔵さんの言葉にアリエスは口を覆って笑った。 「フフフフ、これは失礼。あまりに変わった質問だったもので…」 「何だと?」 武蔵さんに向かってアリエスは私に手を向けた。 「あなた方、【Alice】こそ彼女をどうなさるおつもりで?」
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