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「で、何の用?私暇じゃないんだけど」
ハァ…と溜め息をつく。
それを見て俊介は微笑む。
「良いじゃないか、飯食おうぜ~」
「ご飯を…私がアンタらと?」
彼は頷く。
「光の愛しのレナちゃんが居ないからな、残念ながら梨香ちゃんは一人ってへぶしっ!」
俊介の頬に私の右手が飛ぶ。
「もう…止めてよ俊介…」
辺りを気にする光。
彼はレナの事が好きなのだ。
知っているのは私と俊介だけ。
応援してあげたいけど…レナって無関心っぽいからな…。
「いてて…でもアイツが居ないと寂しいよな、色々と」
ガタン、と椅子を引き、レナの席に座る俊介。
「まあね…光、ここ座りなよ」
「あ、うん…」
私も近くの椅子を差し出し彼を座らせる。
机を動かし、三人が窮屈で無い程度のテーブルを作った。
「もっかいレナに電話してみたらどうだよ、浜田?」
「あ…うん、解ったわ」
私は携帯電話を取り出しアドレス帳を開く。
TELLLLL…
TELLLLL…
「タダイマ、留守ニシテオリマス…」
「…もぅ」
電話から聞こえる機械音に苛立ちを覚えながら私は電話を切った。
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