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「ここ…よ」
「でっけー!うわ!庭が広い!」
「俊介、近所迷惑だよ…」
騒ぐ俊介に制す光。
苦笑を誘われながらもインターホンを押した。
ピンポーン
馴染みのある機械音を堪能しながら家屋へと目を向ける。
家の中から物音は聞こえなかった。
「まさか留守かよ?」
俊介が冗談じゃないぜと呟く。
「沢木さん…大丈夫かな…」
「うん…とりあえず電話してみるわ」
携帯電話を取り出し、リダイアルする。
TELLLLL…
TELLLLL…
「タダイマルスニ…」
「駄目だわ、留守電」
「かぁ~っ。レナったら何してんだよ…病院とか行っちまったのか?」
「病院…そうかもしれないわね。昨日は元気そうだったんだけど…」
と言ってあのぬいぐるみを思い出す。
「俊介!光!」
「ん?どうしたよ」
私は前を指差す。
「ゲーセンに行くわよ!」
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