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「…レナ居ねーじゃん」
ゲーセンに着くや否やバツの悪そうに呟く俊介。
「む…居るかと思ったんだけど」
「残念だね…」
光は横でふぅと溜め息をついた。
「やっぱ病院とか行ったんじゃねーか?親の会社とか…」
「違うと思うけど…居ないからそう思わないと仕方ないわよね…」
ハァ…と光に続いて溜め息をつき、横のUFOキャッチャーに目を移す。
「せっかく来たし…一回やってくか?」
「…私は帰るわ」
乗り気な俊介を放って私は自転車に跨がる。
「釣れねえなあ…じゃ、俺こっちだから」
「僕も…」
俊介も光も自転車に跨がる。
「ん。じゃね」
私は手を振り、そのまま別れた。
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