親と子

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ある日、突然誘拐事件が多発した。多発といっても数回では無く数十という膨大な数だ。その多くの事件だが、共通点がある。幼い子供しか誘拐しないという事。1千万の要求がある事。犯人は、現金の受け渡しに現れない事。そして、もう一つ可笑しな事がある。誘拐された子供は、必ず恐がっておらず笑顔だった事だ 当初「家の子は平気」と楽観していた親も防犯ベルを持たせる等対抗策を行う。しかし、「帰ってきた子供は笑顔」という事もあり誘拐されたいと思う子まで居た。そして、それは突然起こった。犯人と名乗る男が自首してきたのだ。自首理由は「罪を犯したから」 警察は疑問に思った。犯人が自首するのなら誘拐した時点で自首する筈。しかし、何回も誘拐してから自首するのは可笑しいと。この事実が示す事は一つ。『他にも何かをした』 其処で、警察は単刀直入に聞いた 「他に何をしたんだ」 すると、男は 「傷害」 と返す。それを聞いた途端警察は声を荒げて聞く 「誰にだ。被害者は何処に居る」 「ご両親に帰しました」 その瞬間警察は不思議に思う。それもその筈だ。「ご両親に帰した」という事は被害者は誘拐された子供だ。しかし、怪我をして帰ってきた子供なんて居なかったのだ。其処で警察は、少し主旨をずらし聞いた 「なら、今回何故こんな事をした」
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