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「こ…ここで飲んでっても良い?」
少し声を震わせて聞いて来る。
「駄目」
俺はまたパソコンの前に座り、桐生を見て言った。
「…そっか」
桐生の目が俺の黒髪を見て、それから授業や仕事をする時にかける眼鏡を見る。
そして目線は俺の顔全体を見た。
その桐生の表情から、今何を考えてるのか容易に想像がつく。
“どんなに女子生徒にキャーキャー言われても、しれっと表情1つ変えない。
私なんかその、キャーキャー言う女子生徒の1人にしか思われてないんだろうな。3年間も思ってるのは私ぐらいなのに…。”
って所だろう。
ったく…お前は何を言われても笑っている所が長所なんだろうが。
「お前がいると煙草吸えねぇからな」
俺らしくもない、フォローの言葉。本人はフォローされたなんて気付かないんだろうけど。
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