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私は香野に言った。
「もしかして、もう暗号を解読したんですか?」
「ええ、まあ。解読しましたよ」
安藤が驚いて言った。
「もうですか!早すぎますよ」
香野が笑顔になって言った。
「ヒントはいりますか?」
安藤君が香野の顔を見て言った。
「もう少し考えさせてください…。いや、やっぱりヒントをください」
香野は嬉しそうに言った。
「“胃”と“ワン”は正解です。でも“ワン”はそのままではダメです。
きっと、“99歳”を解読すれば“ワン”を自然と変換して読むでしょう」
安藤君はヒントを聞くと、必死に考え始めた。
しかし、どうしても“99歳”を解読できずにいた。
見かねた香野が安藤君に話し始めた。
「もしかしたら安藤君がまだ知らない単語が答えなのかもしれません。
ですから答えを言いましょう。
答えは“白い犬”です。
“99歳”は白寿と言うんですよ。“胃”はそのままで、“ワン”は犬の鳴き声。
全てを合わせると“白い犬”になるんです。
安藤君、白い犬にこころあたりは?」
安藤君は感激したように言った。
「香野さんすごいや。99歳は白寿って言うんですね、知らなかった。
白い犬は家で飼ってる犬だと思いますよ」
それを聞いた香野が言った。
「次の目的地がわかりましたね」
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