…第二話…

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            ──"クスクス…ならば、この私(ワタクシ)が貴方様を女になる方法を教えてあげましょうか?"─                                     「!?…誰だ!!」                             シグナルは声がした方向に振り向くと、小柄な少年がドアに寄りかかっていた。                             「初めまして、シグナル様。私の名は、ルメリオ・アジラス。そんなに警戒しなくても宜しいですよ?私は貴方様を女になる方法を教えに来たのですから」   「!?本当に女になれる方法があるの!!?」   「えぇ、勿論です。ただし、本当の女になれるには“もっとも愛する者を心奥深くから愛している女の魂”が必要です」                「それはどう言う意味…?」   「まぁ、遠回しに"殺す"の意味でしょうか。魂が必要ですからねぇ…?」   「―なっ?!僕に人殺しをしろと言うのか!!?」     相手は笑顔を張り付けながら「そうするしか無いですねぇ」と答える。 シグナルは「そんな…」と呟きながら顔を俯く。    そして顔を俯いていたシグナルは、スッと顔を上げる。 だけどその顔は、冷たい無表情になっていた。     「ルメリオ」   「何でしょうか?」     いきなり顔を変えたシグナルに、ルメリオは密かに口元を歪める。     「僕はあの人の為ならなんだってする」   「なら、準備は良いんですね?」   「……」     シグナルは無言で頷くと、ルメリオは「私に着いて来て下さいね」と答えるとシグナルに背を向ける。                 その時のルメリオの顔は、酷く歪んだ微笑みをしていた事をシグナルは知るよしも無かった。                   ――此れは、物凄く楽しめそうですね。呉々も、私を退屈させ無いで下さいね?シグナル、"様"?…―            
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