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「んだよリリアーヌかよ……びっくりさせるな……」
背後に立っていたのは血にまみれたリリアーヌ。
「どうした血まみれになって…」
「イコが熊の足を撃って隙を作ったの。その隙に銃剣でめった刺しに。」
なるほど、どうりで血まみれな訳だ、とベリーサは納得した。
「よぅし!里に戻…」
「隊長。タバコに火付けて貰います?」
ベリーサの言葉を遮ったのは熊の死体にどっかりと座り込むアレッシー。口にはアメリカンスピリットのタバコが加えられている。
「アレッシー…それは里に…」
「火」
「……スンマセン…」
アレッシーは再びベリーサの言葉を遮った。違う事と言えばアレッシーがドスの効いた低い声を出した事と、ベリーサが情けない声で謝り、タバコに黙って火を付けた事だろう。
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