キューカンバーの切り札

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巨人がぐらりとその体を揺らした。その時、唐突に銃声がした。リリアーヌのスパスではない。ベリーサの右手にSAAが握られている。その銃口から煙が立ち上がっており、銃口の向きは巨人の頭にあった。 巨人が倒れた。グチャッという音がし、頭が、頭蓋骨が、脳髄がぶちまけられた。 「……」 ベリーサは左手を上げ、中指を立てた。ファッキンポーズと言う奴だ。 「ちょっと隊長!大丈夫なの!」 リリアーヌは明らかに焦っている。ベリーサは口の中の血液を床にペッと吐き出した。 「大丈夫に見えるかバカヤロウ。」 青白い顔でそう言った。 「じゃどうして!?」 「口の中の血ぃ吐けなかったんだよ。たく…予想以上に衝撃が強かったぜ……プレートがメタクソだぜ……」 そう言いベリーサはシャツをめくり、小さなチタンプレートが集まったチョッキを見せた。プレートは凹んだりしている。
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