THE カレー ~カレー鍋の犬達~

6/7

270人が本棚に入れています
本棚に追加
/361ページ
「そうなのか……いるものだな。傭兵の家系は……」 慧音が感慨深い表情でそう言った。 「弟がいたがそいつも傭兵だった。ある時反政府ゲリラに雇われて、戦争しに行って政府軍に捕まってな。死刑寸前の時に企業の私兵部隊にスカウトされてな。何でも自社製品による災害が起きた時、真っ先に災害地域に投入されるたそうだ。んで、アメリカっつー国のラクーンシティーで実際に災害が起きてな、ゾンビに喰われて死んだらしい。」 ベリーサはそう言い、皿に付いているシチューをパンで拭き取り、そのパンを頬張った。 「残念だったな……」 慧音は俯き、悲しそうにそう言う。 「あぁ、でも傭兵に残念な最期なんて付き物なんだよ。いちいち悲しむない。そもそも慧音さんは、いつも子供を気にかけてる元気な変態じゃねぇか。」
/361ページ

最初のコメントを投稿しよう!

270人が本棚に入れています
本棚に追加