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「うにゅ……うぇ……」
お空が泣きそうになっているいる。今にも涙が溢れそうだ。
「ほらまだ全部飲み込んでないでしょ。」
お空の涙目はさとりの加虐心を高ぶらせるらしく、さとりはニヤニヤと笑っている。
そんな事態を見兼ねたのか、アレッシーはこいしの頭をくしゃくしゃと掻き撫で、立ち上がった。
彼はその左手に電気を纏わせた。さとりを止める為の示威行為の為だ。
「………」
アレッシーは無言でさとりの肩を右手で叩いた。
「何ですか?今お楽しみちゅ…う……な……んで……す…………よ…?」
さとりは凍り付いた。恐怖からだ。想像して欲しい。振り返ったら白髪の長身の男が左手に電気を纏わせ、どんなに鈍い人間でも息が苦しくなる程の殺意を垂れ流していたら。ましてや、その思考が殺意で塗り潰されていたら。
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