傭兵団の幻想入り

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スキマの中は目玉がやたらと多かった。 傭兵団一行は 「イヤッハァァァア!」とか「ゲヒャ~!?」とか叫びながら落下している。 やがて、スキマの向こう側に地面が見えた。 傭兵団一行は落下しているのだから、当然、地面に叩き付けられた。 どうやら今は夜のようだ。当たり一面真っ暗闇だ。月明かりがないため、曇り空だと思われる。 ベリーサは打ち付けた尻や腰を摩りながら立ち上がる。すると、何か異変に気付いたのか部隊に武器を構えるように合図をした。 (なんだ……?この気配……危険な感じが……) 「ギャァァア!」 一人の傭兵の悲鳴が森に突如響いた。 「おい!どう……」 また一人、傭兵が死んだ。恐らく死んだ事すら気付いてない筈。 すると、恐慌状態に陥った傭兵がM4を乱射した。 「ウワァァア!何なんだよぉ!クソッタギィアガッ…!」 雲がはれ、月が空に浮かんだ。その月明かりに照らされて、血まみれの熊が三匹見えた。 「あ……う……撃てぇぇぇえ!あの化け物共を殺せぇぇえ!」 誰が叫んだかは知らないが、一斉に傭兵達が、得物を乱射した。 五人を除いて…
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