第二の宴

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マルバスは恭しく一礼するとゆっくりと仁の方に向き直った。 「こちらの御仁は・・・。人間の思念体ですか?」 「ええ。名は神谷仁。京一郎の子孫で、力の持ち主よ。今はどちらが先に精神崩壊するかの勝負の真っ最中。まだ始まったばかりだけどね。」 仁はマルバスをじっ、と睨みつけるような目線で見る。 「はじめまして。私はマルバスと申します。お嬢専属の執事でして、料理、洗濯などの家事から、殺しや拷問などの汚れ作業まで、すべてやらせていただいております。以後、お見知りおきを。」 マルバスが自己紹介をざっと済ませた。 「お前も死神なのか?」 仁は頭を下げているマルバスに向かって言った。 「いえいえ、私のようなものが死神などと・・・。私は悪魔にすぎません。それもお嬢に仕える悪魔執事・・・。そのような大層なものじゃありませんよ。」 マルバスは笑顔で答える。
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