第二の宴

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大海原を颯爽と駆け抜ける一台のフェリー。 甲板には人影がある。 甲板にいるのは神谷仁と杉村冬馬だ。 「はあぁ~っ、風が気持ちいいなあ。」 仁が両腕を大きく広げて言った。 「そうだね~。最近は暑い日が続くから、こういうのはほんと気分がいいよね。」 冬馬は笑顔で仁に振り向きながら言った。 皇城高校。 そのオカルト研究部。 それが彼らの所属する学校であり、部活である。 オカ研メンバーは今日、月光島という島に向かっている。 60年前、その島でとんでもない事件が起きた。 鳳一家猟奇殺人事件。 一夜にして鳳家の人間が全員謎の死を迎えるという事件だ。 しかも犯人はわからないままで、事件は迷宮入りしてしまっている。
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