137人が本棚に入れています
本棚に追加
大海原を颯爽と駆け抜ける一台のフェリー。
甲板には人影がある。
甲板にいるのは神谷仁と杉村冬馬だ。
「はあぁ~っ、風が気持ちいいなあ。」
仁が両腕を大きく広げて言った。
「そうだね~。最近は暑い日が続くから、こういうのはほんと気分がいいよね。」
冬馬は笑顔で仁に振り向きながら言った。
皇城高校。
そのオカルト研究部。
それが彼らの所属する学校であり、部活である。
オカ研メンバーは今日、月光島という島に向かっている。
60年前、その島でとんでもない事件が起きた。
鳳一家猟奇殺人事件。
一夜にして鳳家の人間が全員謎の死を迎えるという事件だ。
しかも犯人はわからないままで、事件は迷宮入りしてしまっている。
最初のコメントを投稿しよう!