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素晴らしいじゃないか、と思うと頬が緩む感じがした。
「仁、鼻の下、伸びてるよ?」
顔が熱くなっていくのを感じる。
「の、伸びてねーよ!!」
仁が必死に言うのを見て、静馬がへらへら笑っている。
仁は一発蹴飛ばしておいた。
「こ~ら、喧嘩はよしなさい。ここまで来て。」
この声は沖美代子先生だ。
軽くウェーブのかかった綺麗な肩までの茶髪は、ただでさえ若い沖先生をさらに若返らせて見せた。
ただ、若く見えすぎるせいか、生徒から友達感覚で接されるのが最近の悩みらしい。
それはそれで生徒からの信頼もあるという意味でいいことなのではないだろうか・・・?
仁だって信頼しているし、オカ研のメンバーは当然、顧問の先生だけあって信頼は厚い。
何がいけないのか聞くと、大人の事情、と教えてくれない。
何かトラウマでもあるのだろうか?
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