第ニ話

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「…ねぇ、神楽」 神威は四杯目のご飯をもしゃもしゃと食べながら神楽に話し掛ける。神楽は横目で神威の方を見た。 「…なにアルカ?わたしの分の豆腐はやらないアルヨ。」 神楽はさっと自分の豆腐の皿を神威から遠くへと離した。 ち…っ 「…俺がそんなことする訳ないじゃん」 お兄ちゃんなんだから当たり前だろ…?と神威はにこりと微笑む。 「いやいやいや、今明らかに舌打ちしてましたよね!?しかも良い人ぶってるけどいっつもあんた神楽ちゃんのご飯取ってんじゃん!!」 新八のツッコミに辺りが静まる。 「あれ…なんですか、この空気?」 きょろきょろと辺りを見回す新八。 「…お前いたの?姿見えねぇから、いねぇのかと思った。…地味だから」 「さすが新八ネ。お前の地味さは世界でジミーと一、二を争う地味さアル」 「いや、この俺にツッコミを入れるなんてこの子…将来大物になるんじゃない?…地味だけど」 「じ…地味、地味、地味、地味ってうるせぇよ!!昨日はお通ちゃんのライブでちょっといなかっただけです!!ちなみに今日の皆が食べてる朝ごはんだって作ったの僕ですからねっ!?」 新八は全力でツッコミを入れ、深い溜め息を吐いた。 「…そうカリカリするなヨ、新八」 神楽はぽんっと新八の肩を叩いた。 「…か…神楽ちゃん…」 珍しい神楽の行動に驚く新八。 「…ご飯もう一杯おかわりヨロシ?」 そう言う神楽の左手には空になった茶碗が一つ。新八と神楽の間に微妙な沈黙が流れる。 「だあーっ!!…ったく、絶対そんなことだろうと思いましたよ!!はいはい、入れて来れば良いんでしょっ!!ちょっと待ってて下さい!!」 そう言うと新八は神楽から茶碗を受け取り、立ち上がった。 「やった!!」 神楽はとても嬉しそうにこにこしている。銀時と神威には新八の頬が心なしか赤くなって見えた。
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