第一話

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春の陽気な光が射し込む晴れやかなある日の朝。押し入れの中にまで暖かさが伝わってくる。 ん…?なんか暖かいけど… 「お…もい…アル…」 「んー…、相変わらず…神楽は良い匂いだネ」 聞き慣れた声がして、神楽が目を開けて隣を見ると、そこには神楽に抱きつくようにして眠る神威の姿。 「んな…っ!!!何やってるアルカ、くぉんの変態クソ兄貴がー――っ!!!」 ドカァアァァアっ 神楽は思いっきり神威の腹を蹴りとばした。 「いてて…、全く…神楽は朝から本当に元気だネ」 神威は悪びれた様子もなく、欠伸をしながら立ち上がって言った。 「…またか」 騒がしい音を聞きつけ、銀時はダルそうに頭を掻きながら部屋に入ってきた。 「ぎ…っ銀ちゃーん!!またコイツがワタシの隣で寝てたアルゥゥ」 神楽は銀時の姿を見つけると、両手を広げて抱きついた。 「はいはい、泣くな泣くな。んでもって神威…、神楽も一応年頃なんだから過激なスキンシップは止めるよーに」 銀時は分かったな、と目で神威に訴える。 「兄弟ってこんなもんじゃないの…?」 人差し指を口元に当て、小首をかしげる神威を見て、銀時は思わず苦笑を溢す。 「まあ、ほどほどにしろよ。それと…朝飯出来てる。どうせ食ってくんだろ?」 「さすがお侍さんだネ。俺、お侍さんの料理すき」 「それはどーも」 銀時と神威は話しをしながら部屋を出て行く。 なんで普通に打ち解けてるアルカ…っ!! 神楽は深い溜め息をついた。
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