出会った日

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抱いた事のない不思議 な感情に長政は悩んだ。 順調に挙式は進み、 家臣団たちは飲み 騒いでいた。 お市は酒が入っている 瓶をもち長政につぐ。 「どうぞ。あの…」 「長政でよい。そなた の事はなんて呼んだら よいだろうか?」 長政は緊張しながら お市に聞いた。 「市でいいです。 では、長政様…で。」 お市はすこし照れながら 下をむいて言った。 「可愛い…」 長政の言葉にお市は 驚いて顔をあげた。 はっ、と長政は自分が した事に気付き冷や汗 をかいた。 「その…某は…」 長政はいいわけを 即座に考える。 「ふふっ…」 お市は笑った。 「え…?某は何か おかしな事をしたか?」 長政はきょとんとする。 「いえ…。とても慌てて いらしたので。」
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