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お市は申し訳なさそう
に言った。
「侍女の分際で偉そう
に申し訳ございませぬ」
お市の気を害したかと
思いあゆは謝った。
「いえ、謝らなくても
いいの。」
お市は苦笑いしながら
あゆに言った。
「ありがとうございます。
そういえば…今日は
長政様とお市様の
結婚記念日ですね!」
「そうね…」
「どうなされました?」
「なんでもないの。」
お市は、悩んでいた。
今日は結婚記念日だと
いうのに長政は朝早く
出かけてしまったのだ。
長政様、今日が何の日
かお忘れなのかしら…
お市の心の中は不安で
いっぱいになる。
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