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頼むにも頼めなくて私はどうしようか悩んでいたら、彼はプッと笑った。
「仕方ねぇな、お前。
帯貸してみろ?」
そう言って私から帯を取り上げた。
「巻いてやるよ。土方先生には内緒な?」
私に近づき、手慣れた手つきで巻いていく。
着物とはいえ女物なのに‥すごいな。
「ほらっできた」
「うわあ‥ありがとう!」
「今から宴会だぜ?早く行こう」
さっさと先に歩いていってしまった。
着物でなんであんなに速く歩けるの!?
悪いけどこっちは慣れてないんだから!
ちょこちょこ歩くのがやっとだから!
それでも彼に追いつこうと私は頑張って速く歩いた。
――ドンッ
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