―過去幕末―

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私はベタだが、自分の頬を思いっきりつねった。 もしかしたらまだ死んではなくて、夢を見ているのかもしれない。 「痛っ‥‥あれ?」 ヒリヒリと頬が痛む。 ‥‥え? そのときパッと手を離されたので、私は布団の中を覗いた。 「制服‥」 それに、血が一滴も出ていない。それどころかお腹に傷がない。 「大丈夫か?君は、屯所の前で倒れていたんだ。 にしても不思議な格好だなぁ?西洋のものか?」 ニッと笑いながらも不思議そうに笑う近藤勇と思われる人。 なんなの‥? 私は急いで携帯を取り出した‥‥はずなのに。 あるはずの携帯は、どこを探してもなかった。 その様子を見ていた土方歳三と思われる人が、横に置いてある刀を手に取った。
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