―過去幕末―

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「まっ待って‥!」 私は脳みそをフル回転させて今までのことを思い出した。 まず中庭で過ごしてた。 購買に行こうとしたら不審者にグサッとやられて‥。 そういえば、吸い込まれる感覚に囚われてた。 ‥‥‥もしかして、あの新選組の本に吸い込まれたとか? 目が覚めれば目の前には私の憧れの偉人たち。 駄目だ、ますます混乱する。 私は駄目元で聞いてみた。 「いっ今って‥平成XX年ですよね?」 違うとはわかっていても、聞いてしまう。 不安でしょうがないから。 「平成‥?今は文久四年だが」 「なになに?平成って」 興味ありげに沖田総司と思われる人が私に聞く。 不審者にお腹刺されてここに来ましたなんて言えない‥! どう考えても信じてもらえるはずもない。 ていうか、これは‥ドラマとかの撮影だったりしないの? それはそれで、そんな撮影現場にいるのもおかしいんだけど。
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