―過去幕末―

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「もー!!あんた本っっ当もったいない。顔はまあまあいいのに!その気になったら彼氏の一人や二人‥!」 まるで自分のことかのように悔しがる優香。 まあまあっておい。 私はとりあえず適当に頷いて、ページをめくった。 あ、八木邸の紹介だ。 ここが新選組最初の屯所なんだよね。 「あ~~新選組みたいになんかこう‥武士!侍!って人現れないかなあ。 むしろタイムスリップしたい」 「‥‥‥‥‥‥舞。110番に連絡。救急車呼んであげて」 「優香、救急車は110番じゃないからね?」 「あはははは!!馬鹿だっ優香馬鹿すぎる!!」 私と舞ちゃんが大爆笑すると、つられて優香も大爆笑した。 つまらないと思う日常でも、こんな馬鹿なやり取りが好き。 あー、でもタイムスリップしてみたい。 そんなこと出来るはずないんだけど。 「ねー、購買いかない?誰かさんのせいで笑いすぎて喉渇いた」 「あっ!賛成!」 「ちょっと誰かさんって何よ!素直に優香様と言いなさい」 「「優香様きもーいっ」」
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