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「お待たせしました
ネックレスのチェーンの長さですね」
瞬間、下から突き上げるような衝撃を受けた
「うっ！」
続けて三回位縦揺れが来た
「少々お待ちください
今地震が起きています」
お客様が不安になることは言ってはいけないけど
これだけ酷かったら言わずにはいられない
「チェーンの長さは48センチで少し長めですね」
話している間に揺れは縦から横に変わる
『大丈夫？』
「電話も繋がっていますし
コンピューターも大丈夫なので大丈夫でしょう」
『震度とかわからないの？』
「自社の番組しか放送していないので
どこで何が起こったのかわからないのです」
なんて平静を装おって話しているけど
心臓はバックンバックン
揺れは収まる気配ナシ
横揺れが長すぎて酔ってきそう
『大丈夫？』
「お客様のご注文は完了してるので
心配いりませんよ
小桜が承りました」
『お願いね』
心配そうに電話を切ってくれた
お客様は直ぐにNHKでも見ているだろう
私はもしかしたら
会社のサーバーが落ちる可能性も考えて
あわてて注文を完了させた
それでもまだ横揺れはおさまってない
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