第二章

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  「俺の台詞じゃない。自分で言え。」 「・・・たくましくなったな、お前。」 「ほらっ!」 ゴツッと鈍い音がリビングに響き渡る。 先程と違い、強く肘でおっさんの腕を叩いた。 高松さん、体は細いのに、意外と力あるんだな・・・。 殴られたおっさんは「痛てて・・・。」と殴られた部分をなぞる。 そして、ゆっくりとまた俺たちを見た。 ゆっくりと息を吸い、そして吐いた。 「お前ら、東京に行かないか?」 おっさんの口から、意外な言葉が漏れた。 東京。 今まで何度も俺達が出した単語だった。 「行ってみたい。」 「どんな場所なの?」 「連れてって!」 どれを言っても、取り合ってくれなかった。 そんな場所に、今度は行ってみないかと言った。 何があったんだ? そんな疑問を抱える横で、策弥は嬉しそうに言った。 「え?東京!?行ってみたい!!」 「お前ら、日本本土に行ったことないだろ?どうだ、翔太と一緒に行ってみないか?」 「え?高松さん、東京に住んでるの?」 「あぁ、住んでるよ。東京出身東京在住だ。」 「うわっ!まじで?!都会人だ!」 ただでさえ輝いている目なのに、更に輝かせやがって・・・。 策弥はもう、前のことしか見えてないのが分かった。 前のめりになる策弥を戻し、俺はコホンと咳払いをした。  
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