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あれ、この人って・・・。
思わず高松さんを見る。
すると、高松さんは俺が言いたいことに気付き、照れ臭そうに笑った。
「そう、これ、俺なんだ。」
そう言って、一人の男性に指をさす。
「ここは、学校ですか?」
「そう、学校だよ。」
「こんなに人がいるんですね。」
俺はそう言って、リュックに写真立てをしまった。
割れないように、そーっとしまった。
「興味ある?」
「多少は。」
島に学校はあるけど、俺と策弥のみ。
写真には、多くの学生が後ろに写っていた。
こんなに多くの人と囲まれ、おっさんは育ってきたんだな。
なんか、うらやましいなと思う俺がいた。
ジッとチャックをしめ、策弥を見る。
策弥は楽しそうにおっさんと話していた。
「さて、そろそろ行くか。」
おっさんが俺達に気付き、ニカッと笑う。
手招きし、俺たちはおっさんに近づいた。
さっきまで床は窓ガラスの破片できらきらしていたが、片付けられ、安心して歩いた。
多分、俺達が準備している時に、おっさんと高松さんとで掃除したんだろうなと思いながら。
ちょっと重くなったリュックを背負い直した。
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