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数十秒遅れで大人二人がやってくる。
そして、四人で皆がまつ公民館へと足を運んだ。
ここから公民館まで約10分。
その間、高松さんから東京の話を沢山聞いた。
ビルのこと、車のこと、マックのこと。
何から何まで、俺達には新鮮だった。
特に、マックには策弥が食い付いた。
そんな俺達を見て、大人二人はクスクスと笑う。
「東京が楽しみだ。」と策弥は言う。
四つの影が、じゃり道にうつる。
左右の色とりどりの花は、地震があったにも関わらず、美しかった。
幾つかの木は倒れ、道を妨害するものもあった。
俺たちはそれをまたぎ、そして歩く。
歩きなれた道が、全く違う道に見えた。
ただ、公民館へと続く道なのに、得体のしれないものに感じた。
この先、どこに向かうのかも分からないくらいに。
津波の被害が道からでも確認できる。
道の上で、魚が数匹死んでいた。
どこか、しっくりこなかった。
嫌な予感。
それしかなかった。
しかし、それは表に出さずに、ただ話を聞き、策弥の言葉に相槌をうち、公民館へと向かった。
「おおおぉぉぉ!!!?」
公民館に着くと、策弥が声をあげた。
俺も声は出なかったが、正直驚いた。
島の皆が笑顔で俺達を迎え入れた。
昨日まで腰が痛いとか言っていた田浦さんも、元気良く腕を振るくらいだった。
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