第二章

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「うっひゃ~!くすぐったいよ~!」 皆に体をなでられ、クスクスと策弥は笑い声をあげた。 一人思う存分撫でたら、また一人と。 交代で全員が俺達の体を触ってきた。 そして、俺たちはそれを受け入れる。 皆の手は暖かかった。 そして、最後に来たのは、 「策、拓。」 おっさんだった。 「おっさん!」 「うーし、策弥、良い子だから東京行っても、皆に迷惑かけるんじゃねーぞ。」 そして、勢いよく策弥の頭をなでる。 ぼさぼさになった策弥の髪は、太陽の光を浴びて、綺麗な茶色になっていた。 「次は、拓だな。」 おっさんは俺を見る。 そして、その大きな手を俺の頭にのせた。 そして、ゆっくりと左右と動く。 「策のこと、よろしくな。」 「・・・分かった。」 「よし、良い子だ!」 嬉しそうに撫でる手に力を入れたのか、俺の頭は段々と下がっていく。 若干中腰になった所で、ようやく撫でる手を止めた。 そして、今度は両手を広げる。 「さ~て、こいっ!策!拓!」 そう叫ぶと、また笑顔になった。 俺と策弥はお互い見合い、俺たちも笑みをこぼす。
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