第二章

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そう思い、ふと高松さんを見る。 すると、お別れの挨拶として、二人も抱き合っていた。 おっさんの口が動いていることから、二人は小声で会話をしてると思う。 けど、何の会話をしているのか分からなかった。 「なぁ、拓弥。」 ツンツンと肩を叩かれたので、振り返ると策弥が真横にいた。 そしてこっそりと俺に耳打ちをする。 「次、いつ会えるか分からないし、ちょっとやろうぜ。」 「何を?」 「だからね、」 そう言って、策弥はボソッと俺に言った。 策弥の言葉を聞き、俺は思わず口角を片方あげる。 それ、面白うそうじゃん。 俺から離れる策弥を見て、俺は「いいね、賛成。」と答えた。 おっさんと高松さんのお別れの挨拶が終わるまで、俺たちは島の皆と挨拶を交わす。 少しの間のお別れなのに、皆寂しそうに俺達を見ていた。 策弥も一人一人に抱きつくなど、盛大なお別れ会が繰り広げられていた。 「拓、策、そろそろ行くぞ。」 策弥が最後の一人と抱き合った後、おっさんが声をかけた。 俺達は頷き、そして一歩、また一歩とその場から離れる。 その後を、島の皆が着いてきた。 「どうやって本土に行くの?」 荷物を背負い、策弥が小走りでおっさんに近づく。 高松さんに段ボールを乗せた段ボールを頼んで。 「反対側の海辺に、ヘリが止まっているそうだ。それで行くんだよ。」 「え?ヘリって、ヘリコプターの事?」 「あぁ、そうだ。策たちは初めてだろう?空を飛ぶ乗り物に乗るのは。」 「うんっ!」
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