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「あぁ、これな。こうだ。」
おっさんは、俺達のネックレスのトップを持ちあげる。
そして、全部つなげた。
「あっ!」
策弥が声をあげる。
一つのハートがそこにあった。
「離れてても、俺たちはいつも一緒だ。俺はお前たちの親として誇りに思う。東京行っても元気でな。」
「うんっ!」
「父さん、ありがとう!!!!」
最後の抱擁をし、俺たちは名残惜しそうに離れた。
「行ってくる・・・。」
「あぁ、行ってらっしゃい。俺たちは待ってるから。」
「うん、行ってきまーす!!!!!」
策弥はそういうと、手を振り、ヘリコプターに向かった。
「いってらっしゃーいい!!!」
「達者でなー!!!」
「元気でいるんだよー!!!!」
「父さん、行ってくるね。」
「あぁ、行ってこい。策を頼むぞ。」
「分かってるって。」
俺はニコッと笑い、その場から離れた。
策弥も名残惜しそうに、何度も後ろを確認する。
俺も、そうだった。
「策弥くん、拓弥くん、早く!」
何故か焦っている翔太さんが俺達の手をとり、ヘリコプターの中へと誘導した。
最後にチラッと後ろを見る。
全員、笑顔で俺達を見送った。
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