第二章

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「行ってきます。」 俺はそうつぶやくと、ヘリコプターの中へと入っていった。 「翔太!息子をよろしく頼むな!」 「あぁ、任せとけ!章、元気でな!!!!あと、そろそろ時間が危ない!」 「分かってる!!!」 「ヘリを起動するから、離れろよ!」 「じゃぁな、翔太!」 父さんはそういうと、手を大きく振り、そして、ヘリコプターから離れた。 高松さんも、手を振り、ドアを閉める。 バタンと音をたて、俺たちは島の皆は別々になった。 ババババババと轟音をたて、ヘリコプターを中心に風が舞う。 島の住民はヘリコプターから離れ、俺たちを見ていた。 そして、 「離陸する。」 その言葉の直後、機体が浮いた。 ふと窓の外を見る。 皆、こっちを見て手を振っていた。 そして、一人、また一人と去っていく。 「あれ?」 ふと策弥が言葉を漏らす。 両手を窓にべったりとつけて、下を眺めていた。 窓側に座る策弥越しに、俺も外を眺める。 「皆、奥に行ってる・・・?」 徐々に離れていく島でも、策弥はしっかりと皆の姿をとらえていた。
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