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「君たちは生き残らないといけない。」
嗚咽をもらす策弥をあやし、高松さんはそうつぶやいた。
「それが、俺とあいつの約束だ。」
「・・・高松さん、は、何か聞いているんですか?」
涙と鼻水で出ずらい声を、絞り出すように出す。
すると、高松さんは無言で胸ポケットから二枚の封筒を取り出した。
真っ白な封筒には、それぞれ、俺と策弥宛だった。
高松さんは、それを俺たちに手渡す。
「全ては、ここに。これを読んでもなお、降ろしてほしいなら俺は容赦なくここから蹴り落とす。分かった?」
「・・・・。」
俺たちは黙って頷いた。
そして、渡された封筒を封切った。
拓弥へ、から始まる手紙は、合計三枚に渡り書かれていた。
ズビッと鼻をすすり、文字を読む。
バババと、ヘリの音が段々遠くなる気分だった。
手紙を読み、絶句した。
そこには、俺達には知られていない事実が書かれていた。
感染病のこと。
本当の親のこと。
けど、誰の仕業かは書かれていなかった。
父さんはあえて、その人の名前を伏せていた。
そして、
「アイドル?」
策弥がぼそりと呟いた。
そう、アイドルになったらどうだ?と書かれていたのである。
何で?と思いつつ、先を読む。
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