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「で、どういうコトなんですか?」
翌日の放課後。
三人は蒼太の部屋へと集まった。
勿論範人の手には昨晩借りた小説。
「この小説の内容知ってる?」
「えっと…」
蒼太にいきなりそんな質問を返され、戸惑う魁と範人。
元来あまり読書が好きでは無い魁はもとより、さわり程度しか内容を理解していない範人も答えに窮してしまう。
が、シオンだけは満面の笑みを浮かべ、暗唱でもするかの様に語り出した。
「有能なスパイがパソコンや色々なツールを使い、仲間の協力も得て、ほとんど無かった手掛かりから恋人を殺した組織を見つけて復讐する…って内容でしたよね。」
「そうそう蒼太っ♪」
満足のいく説明だったらしく、口癖と共に人差し指を立てる蒼太。
そして蒼太の前には情報処理速度に定評のある某有名メーカーのパソコンが一台。
どうやらその小説と同じ事をやってしまおうという事らしい。
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