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早苗とトワイライトに行ってから2週間が過ぎた。
あの美人のせいで?早苗と喧嘩して面倒臭い事になったし、何より初対面の俺に向かってあの態度は無いだろうと腹立たしく思っていた。
今日は珍しく授業も全て出て、友達とも遊ばず真っ直ぐ家路に着いた。
途中で煙草を切らしている事を思い出し、駅へと方向転換する。
ここら辺はコンビニに何故か煙草が売ってない。
自販はあるが、俺はタスポを持ってない。
何時も思うが、すごく不便だ。
そんな事を考えながら歩いていると、1人の女が男3人組に囲まれているのが見えた。
男たちは今時風の姿で、服の上から見ても体格が良いのが解る。
周りの人間は男たちが怖いのか、同情の眼差しを向けるだけだった。
「少しだけ遊ぼうっつってるだけじゃん、お高く止まんなよ。」
「さっきから断ってるでしょ?
良い加減にして。」
「奢るってばぁ~。」
「しつこいわね。
あんた達、モテないでしょ?」
「はぁ?
優しくしてやってるからって調子のってんじゃねぇーぞ!?」
そう言って男の1人が彼女に向かって、拳を振り上げた。
その瞬間、俺の体が勝手に動き彼女を背中に隠す様にして男たちの前に立ちはだかった。
「止めなよ、みっともない。」
「あんだよ、てめぇーわッ!!」
「この人の知り合いだけど?」
「はっ…知ってるだけかよ。」
何故か勝ち誇った様な顔をして、男たちは俺を見る。
「そう、ただの知り合い。」
「ただの知り合いなら引っ込んでろよっ!!」
1人の男が殴り掛かってくる。
俺はワザと1発喰らった。
後ろで美人さんが「イヤァッ!!」と悲鳴を上げている。
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