アカデミー 入学

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「僕にも聞かせて くれないか?」 リクはマリアンヌに 頼んだ。 「分かりました。」 マリアンヌは 了解した。 「あれは、私が4歳 のときです。 家にいきなり軍が 入ってきて、父と母は 殺されました。」 マリアンヌは一度、 言葉をきった。 「私は母の命令で 隠れていたのです。 それで助かりましたが すべてを失いました。 父も母も。 その後は親族の家で 暮らしていたのです。」 「殺された理由は?」 リクが聞いたが マリアンヌは 泣いていて、 話せない状況だった。 「私が話すわ。 原因は私の父よ。 父はマリアンヌの母 のことを愛していた らしいの。 だけど、他の人に 取られたから・・。 殺したそうよ。」 リクの顔は 涙でゆがんでいた。 「ひどいな・・。」 「父は愛してもいない 私の母と、王位のために 結婚したの。 ひどい話でしょう? 私はお母様が かわいそうで・・。」 最後の方は 言葉にならなかった。 父は王になるために 母と結婚した。 愛していないのに。 母は父のことを 愛しているのに・・・。
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