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それから数週間が経った。
まだ和也を思って流す涙は尽きることを知らないけれど、
少しずつ仕事にも復帰して、
前に一歩ずつ進み出した―――――
部屋にある、みんなの写真が貼ってあった壁には、
今は和也からのメッセージが貼ってあって―――――…
不思議とそれを見ていると、和也がそこにいてくれてるような、
励ましてくれてるような気がした―――――…
でも、和也からの贈り物はそれだけじゃなかった。
ある日、しばらくサボっていた掃除をしようとリビングのソファーを退かすと、隠れるようにして置いてある折り鶴。
あれ――――?
こんなところに落としてたかな――――?
そう思って大切に拾い上げて他のと同じように壁に貼り付ける。
でもそれだけじゃない。
、
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