夢~その弐~

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「ほほー」  男はまんざらでもない様子で相好をくずした。パパのように--なんていわれれば、うれしくない筈がない。  しかしうれしい反面、男にはどこで『つよい』印象を与えたのか見当がつかなかった。  男は金券ショップに勤めていて、『つよい』などというフレーズとは無縁だ。家で日曜大工なんかもしたことがない。体つきにしても、海や銭湯など人前では裸になれないほど貧弱だ。
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