夢~その弐~

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 男は気になり、息子に尋ねた。パパのどこが強いのか、と。すると息子は目をまるくして答えた。 「だってパパ、いちにちおきくらいにきたえてるじゃない」  なぜそんなことをわざわざ訊くのだろうとでもいいたそうな顔つきだ。  男は家でトレーニングなどしたことがない。もちろん外でも。ここのところ散歩すらしていないので、運動不足もいいところだ。  誰かと勘違いしているのではと疑いの目を息子に向けると、彼は尊敬の眼差しで喋りだした。
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