妄想アオリイカ
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この堤防の先端部に陣取って二度目の夕マズメを迎えていた私は、焦りを感じていた。 明日はこの島を後にする予定なのである。午後一番の飛行機に乗り遅れる訳には行かない。 しかも、一日中釣りを続け、民宿には寝に帰るだけの二日間に、気力も体力も限界に来ていた。 本命は夕マズメの回遊待ちだが、来たからには日がな竿を降り続けるのは、悲しいかな釣り人の性であろう。
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