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その誘いは、まさに桜が満開な春の日の
しかし、少し憂うつな月曜に
いきなりのもの、だった。
「ねーねー、とらちん。今日、花見に行こうよ♪」
いい笑顔で言う山中。
本当いつも楽しそうだな、こいつ。
「…いいけど、俺金あんま持ってねーぞ。」
「えー、そなの?
…じゃあ仕方ないかー。」
残念そう。
行くのやめ、か?
「花見でジュースだけってさみしいかなー?
まぁ、いっかー。早くいこっ♪」
「……は?」
「ほらほら早くっ。」
ぐいっと山中は俺の腕を掴むと、早歩き。
「もー、何びっくりした顔してんのさー、とらちん。
そんな顔も可愛いけどー♪」
「〰っっ、ぃ、ぃちいち、ちょっとした事で可愛い言うなっ!」
「えー、俺は可愛いって思ったら言うのー。」
「っっ!! お前の感覚おかしぃ…。」
「おかしくないですー♪」
いい笑顔のまま、俺の腕も引っ張ったままでぬけぬけと言う山中。
歩くの早いって。
普段はとろとろ歩いてんのに、こういう変な時には早い。
まあ、背が高いからな。
その分、足も長いんだな。
本当に見た目は良いからな。
「ちょっと待てっつの。早いって。」
「見せたい桜、ちょっと遠いんだよー。だから早くー。」
『見せたい桜』
…俺に、見せたいって事だよな。
…ったく、こいつは。
普段は、ただの自己ちゅーのくせに。
……あー、ちくしょ、嬉しい。
「 ? とらちん、何で下見てんの?」
…うっせぇ、自分でも分かるくらい顔赤くなってんだよっっ!
「あー…セブンあったら、ちょっと寄りたいから教えろよ?」
仕方ないから、セブンで金おろそう。
せっかくの桜だもんな。
残金は、まだ結構あったハズ…。
あー…、ったく、山中のこと甘やかしちまうなー。
『だって仕方ない。
君はいきなり愛をくれるから。』
嬉しくて嬉しくて、つい甘くなっちゃうんだ!!
終わり
スミマセンm(__)m
久しぶりに書いたら、とらちんの口調が…あれ?(・д・ノ;)ノ
とらちん大好きなのに、まだキャラ掴めてないです、本当にスミマセン(;Α;)
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