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次の授業が始まるが、教科書を貰うのを忘れていたせいでチンプンカンプンだった。
休憩時間になり、橘さんに事情を説明すると、さっき来た道を遡り職員室に向かう。
中に入り、先生を捜して説明すると先生も忘れていたらしく、苦笑しながら教科書を渡してくれた。
教室に戻ると、
『場所解った?この学園迷いやすいから…。』
と橘さんが声を掛けてくれる。
『さっき先生と来た道を遡ってみたら何とか行けたよ。』
と笑いながら返答した。
程なく予鈴が鳴り、次の授業の用意をする。
『此処はこうであるからして……。』
(オイオイ…、これは本当に高一の授業なのか?)
数学の授業なのだが、教科書が有ったところで解らない。
ふと、隣の橘さんを見る。
黒板を書き写しながら問題を解いているのだろうか?真剣にノートと黒板に目が行き来してるのが解った。
(頭良いんだろうな…。)
そんな事を考えていると、僕が呼ばれている事に気がついた。
『オイ!ちゃんと聞いているのか!え~と…、誰だ?』
『僕でしょうか?』
『そうだ!余所見してるんじゃないぞ!』
先生に叱られ、クラス中に笑われるのだった…。
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