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それは日曜の夜のことだった。
「そう言えば陽(ハル)帰ってこないわね~」
朝早くから出かけていた陽の帰りがいつもより遅いので、母・暁(アキ)は少し心配していた。
玄関に向かおうとしたその時
「ただいま~」
息子の陽が、お土産を持って帰ってきた。
「おかえり!どこに行ってたの?」
「ちょっと<どこでもドア>でアメリカへ」
なんと言うことだろうか。息子・陽は渡米していたのだ。しかも<どこでもドア>という便利すぎる道具を使って。
いつ、あの有名なドラちゃんとお友達になっていたのだろうか。
「そうなの~。アメリカに行けるなんて<どこでもドア>って便利なのね~」
「便利だよね~、ママ♪」
母・暁は、少し人とズレた感性をもった人物のようだ。明らかに今の<どこでもドア>発言は突っ込まなきゃいけない場面だったはず。
しかし、暁はさらにとんでもないことを言い出した。
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