みそしる

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――――――― ――――― ―――――――――― 「かぁめ?どったの?」 ぼーっと回想に耽っていたようで、不思議そうに俺を呼ぶ声に気付いた。 あの頃から随分時間は経って、目の前にいるじんは男らしくなって、お茶碗は何代目かの物に変わっている。 もちろん俺も大人になって、料理もうまくなって失敗することもなくなった。 「やっぱりかめのみそ汁、俺好きだなー」 「そりゃ良かった」 ずずっと二人でみそ汁啜って、何気ないこんな時間を好きだと思った。 「最初、ちょーしょっぺぇのだったのにな」 思い出したようにくつくつ笑い出す、じん。 「これからもずっと作ってやるよ」 「当たり前じゃん」 成長した分だけ、みそ汁がうまくなった分だけ、お茶碗が変わった分だけ… 色んなモノが変化していく中で、 二人一緒にいる、それだけはこれからも変わらないモノ。 fin.
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