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『かめ似合いそう』とか『かめとつけたい』とか『かめが喜びそう』とか
そう思ってついつい買ってしまう物たち。
それはかめも一緒みたいで、俺達のおそろいは増えていく一方だ。
一回この家に来た、中なんとか君には『バカップル過ぎる』と驚かれた。
のろのろと歯を磨いてるかめは置いといて、今日着る服を二人分用意する。
ぱたぱたと走る足音はようやく目が覚めた、かめの音。
寝室で用意する俺の背中に抱き着いてぐりぐりと頭を押し付けてくるから、
くるり振り返って、やっとおはようのキスを。
「おはよう、かめ」
「おはよ、じん」
もう一回、と言うように首に腕が巻き付くから、朝らしいキスをその唇に。
「今日も好き、大好き」
目を線にして笑う愛しい顔に心が綻んで、ぎゅうと抱き締める。
1番のおそろいは、あったかいこの好きの気持ち。
これからもそれはきっと、変わらない。
fin.
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