傷跡

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学校近くの駄菓子屋さんには、20円の棒状のコンニャクゼリーがあって、そこの駄菓子屋さんでは普通にそのままのタイプと、凍らせてあるタイプの2種類が置かれていた。 暑い夏の日だから、私は迷わず凍らせてあるタイプを手に取り、会計を済ませる。 私の家から小学校の近くにある駄菓子屋さんまでは歩けば20分、自転車なら10分かかる。 うちの父は何せ頭の固い人。 買い食いなんてばれたら怒られるのは目に見えていたけど… ジリジリと肌を焼く 陽射しの強さ、暑さに負け 私は家に帰る途中にある河川敷でコンニャクゼリーを頬ばった。 冷たいゼリーが感触よく口の中に広がる。 さっきまで嫌で仕方なかった暑さが気持ち良くも感じる。。 今日は父の機嫌も良いし、少しだけなら遅れても怒られないかな…そんな事を考えていた時だった。
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